大胸筋の上部を効果的に鍛えるならインクラインではなくリバースグリップ・ベンチプレス

大胸筋上部

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大胸筋上部を鍛える筋トレ種目

あなたは、どのような種目で大胸筋上部を鍛えていますか?

大胸筋上部は、胸の迫力を強調するためにはトレーニングが欠かせないボディパートです。

そして、大胸筋上部のトレーニングをおろそかにしていると、大胸筋中部が強調されてしまい、上部がへこんで見える場合もあります。これでは効果的な鍛え方であるとは言えません。

スポーツをやっていて競技特有の大胸筋の発達であればいいのですが、細マッチョやボディデザインとして形を整えながら発達させたいといった場合は、よろしくない結果となってしまいます。

そこで、ボディデザインや筋肥大を目指している場合は、一般的に大胸筋上部の筋トレを組み込んだメニューを計画するのですが、おそらく多くの人がインクラインでのベンチプレスやダンベルプレス、あるいはスミスマシンでのインクラインを組み込んでいるのではないでしょうか。

もちろん、これらのトレーニングは間違いではありません。
ベンチをインクラインにして動作角度を変えることで大胸筋上部に対する刺激が増えて、大胸筋上部を鍛える種目としては正しい種目選定です。

インクラインを知らない方のために説明しておきます。
通常のベンチプレスは、フラットベンチで大胸筋をまんべんなく鍛えるのに対し、インクライン・ベンチプレスは、ベンチの頭を高くし角度を付けて、そこに仰向けになってベンチプレスやダンベルプレスを行うことで、大胸筋上部をメインに鍛えます。

上体を斜めにすることで肩関節の動作角度が変わるため、大胸筋上部に対する負荷の割合が高まるわけです。
逆にベンチの頭を低くして行うものは、デクライン・ベンチプレス(またはダンベルプレス)と言って大胸筋下部に効かせる種目になります。

ちなみにインクラインは、大胸筋だけでなく、ダンベルカール(主働筋:上腕二頭筋)を行うインクラインカールなどもあります。
このあたりの種目は、また別でご紹介したいと思います。

さて、インクライン・ベンチプレスなどは、負荷の割合が高まり大胸筋上部を鍛えるトレーニングとしては有効なトレーニングであるといえますが、優れたトレーニングであるとは言えないのです。

なぜなら、インクライン・ベンチプレスよりも、さらに大胸筋上部が刺激されるトレーニングがあるからです。

それがリバースグリップ・ベンチプレスです。

リバースグリップ・ベンチプレスとは、「リバースグリップ」と冠されていることから分かると思いますが、グリップの握りを一般的なベンチプレスとは逆にして行うベンチプレスです。

一般的なベンチプレスは、手のひらを脚側に向けて握ります。これをオーバーハンドグリップ、またはプロネイティッドグリップと言います。

リバースグリップは、正式にはアンダーハンドグリップ、またはスピネイティッドグリップと言います。

今回の種目名でリバースとしているのは、ベンチプレスの握りとして一般的で、常識でもあるオーバーハンドに対して逆に握るという意味でリバースとされています。リバースで一般的ではないことを強調しているのです。

リバースグリップ・ベンチプレスが効果的な理由

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では、リバースグリップ・ベンチプレスが大胸筋上部を鍛えるトレーニングとして効果的な理由をみてみましょう。

これは、マッスル&フィットネスの2013年12月号に掲載された研究結果から理解することができます。

オーストラリアの研究で、ウェイトトレーニングを行っている被験者にインクライン・ベンチプレスを行わせた場合、胸筋上部の筋活動は、フラットベンチで行う場合よりもわずかに5%大きいだけであったことが報告されている(「Journal of Strength & Conditioning Research」誌より)

わずかに5%大きいだけとありますが、インクライン・ベンチプレスがフラットでやるよりも大胸筋上部への効果が高まることが分かります。

一方、

オーストラリアの研究では、トレーニングを積んだ人にリバースグリップ・ベンチプレスを行わせた場合、通常のオーバーハンドグリップで行う場合に比べて、胸筋上部の筋活動が30%大きかったことが示された。

なんと、インクライン・ベンチプレスが5%に対し、リバースグリップ・ベンチプレスは30%も大胸筋上部の筋活動が大きかったのです。

筋活動が大きかったということは、それだけ大胸筋上部の筋繊維が動員されていることを示しており、オーバーハンドグリップで行うフラットベンチでのベンチプレスに比べ、リバースグリップ・ベンチプレスはより筋肉が刺激されているということです。

つまり、インクライン・ベンチプレスよりもリバースグリップ・ベンチプレスの方が大胸筋上部に関して、筋量アップ(筋肥大)の効果が高いと言えるのです。

ただし、ベンチプレスとしては非常に変則的な握り方になるので、握りにくく危険性も高まります。
通常のベンチプレスやってる人が、リバースをやった場合、すごくやりにくさを感じると思います。

そのため、初心者はやらない方がいいです。まずは、フラットベンチ、インクラインベンチでのベンチプレスをしっかりとマスターすると同時に筋力、筋量を高めたのち、チャレンジして下さい。

中上級者は、最初はやりにくいですが、軽い重量からフォームを確認し、チャレンジしてみるとよいでしょう。

実際、私もやってみましたが、顔の前で支えているのが親指一本だけなので万一指を滑らせた場合、大変なことになると感じました。

なので、しっかり握ることはもちろんですが、最初はバー(シャフト)のみで行ったり、セーフティーバーを高めにセッティングして行う方がいいと思います。

そして、リバースの場合、肘を内側に絞るような握りになり、肘が外側に開かないのでパワーが出しにいです。
特にバーベルを挙げる動作の時、オーバーハンドで行う場合と比べ、制限がかかったようになり、オーバーハンドより重量は落ちるかと思います。

ただ、これは大胸筋中部よりも弱い大胸筋上部に刺激が移ったために起こるもので、大胸筋上部メインのトレーニングとしてはプラスの影響ではないかと思います。

そして、私の感覚で申し訳ないのですが、ベンチプレスは大胸筋の他に協同筋(補助筋)として大きいものとしては三角筋や上腕三頭筋も関与しているのですが、重量が挙がらないのは、これら他の筋肉の関与が少なくなった影響ではないかと思うのです。特に三角筋前部の関与が少なくなったように感じます。

また、リバースグリップで行うベンチプレスは、肩関節の無理な伸展が起こりにくいため、肩を傷めにくいメリットがあります。

リバースグリップ・ベンチプレスのやり方

やり方は、下記のようになります。

  1. アンダーハンドグリップ(手のひらを内側に向けた形)でバーを握る。親指はしっかりと巻きつけておく。
  2. バーを乗せる位置は、手のひらの土手に乗せ、手首の真上に来るようにする。
  3. バーをラックから外し、ゆっくりとコントロールしながら下ろしていく。
  4. バーが胸に触れるか、触れる寸前に挙げる。胸の上でバウンドして反動で挙げないように。

これを反復します。
筋肥大の場合、8~10回×3~5セットで行います。

扱える重量は、オーバーハンドで行うベンチプレスよりも少なくなりますので、最初は重量調節に気を配ってください。

【リバースグリップ・ベンチプレスの解説動画】

終わりに

リバースグリップ・ベンチプレスは、あまり一般的ではないトレーニングかも知れませんが、大胸筋上部もしっかり鍛えたい人には、救世主になり得るトレーニングです。

なかなか大胸筋上部が発達しないというトレーニーは、取り入れてみてはいかがでしょうか。

変則的であるがゆえ、危険も増しますので、無理な重量を扱ったり、間違ったやり方で行ったりして怪我や障害に繋がらないよう、十分に気を付けて下さい。

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