胸筋を鍛え上げよう!筋肉を付けるための鍛え方。筋トレメニューTOP5

胸筋トレーニング

胸筋を鍛える筋トレメニューTOP5

胸筋を鍛え、大きくするための筋トレTOP5をご紹介します。どれもベーシックな鍛え方ですが、うまくメニューを組んでいけば効果は抜群です。

スタイルアップや細マッチョ、強度を漸進させればゴリマッチョにだってなれます。

しっかりトレーニングして人生最大級の胸を作っていきましょう。

TOP5を紹介したあとに効果やメニュー例、頻度なども解説していますので、合わせてご覧いただくと知識が深まり、トレーニング精度が高くなると思います。

それでは、見ていくことにしましょう。

ベンチプレス

大胸筋トレーニングの王様「ベンチプレス」。おそらく、筋トレをしたことのない人でも知っている人が多い筋トレだと思います。

筋トレBIG3(「スクワット」、「デッドリフト」、「ベンチプレス」)の一角に君臨する筋トレ種目で、世界中でこよなく愛され、実施されているトレーニングの一つです。大胸筋の中央部を起点に胸を鍛えていきます。

自宅でベンチプレスができる環境ある人は少ないと思いますので、基本的にはジムや公共の体育館でトレーニングすることになります。

注意点としては、必ずセーフティーバーが付いているバーベルベンチで行うようにすることです。

セーフティーバーは、反復中にバーベルをラックに戻せなくなったときのサポートの役目をします。セーフティーバーが無ければ、バーベルとベンチの間に体が挟まれた状態になり非常に危険です。

今のジムではほぼセーフティーバーが付いているので大丈夫だと思いますが、自宅で行う場合は、セーフティーバーを別途用意するか、最初からセーフティーバーが付いているパワーラックを購入するようにしましょう。

セーフティーバーは危険防止の役目があるので、調節するときは必ず胸ギリギリのところかそれよりも上になるようにして下さい。

ワンポイント

バーベルを上げる感覚ではなく、バーベルを押すイメージで動作すると力が加えやすくなります。

爆発的に押して、ゆっくり下ろすようにしてみましょう。

デクライン・ベンチプレス

デクライン・ベンチプレスは、斜めになったベンチや背もたれが水平よりも下に調節できるベンチを使い、頭が下に向くポジションでベンチプレスを行います。大胸筋の下部を鍛える場合に取り入れられる種目です。下部を鍛えることで胸の立体感がよく出てくるので、物足りなく感じたら、ぜひ取り入れてみてください。

デクライン・ベンチプレスは、ゴールドジムや本格的なトレーニングジムでなければ置いているところは少ないです。

そのため、デクラインベンチがなければ、シットアップベンチを使うことで代用するとよいでしょう。この場合は、バーベルで行うことはできませんので、ダンベルを使ってトレーニングすることになります。なお、当然のことながらシットアップベンチはデクライン専門のベンチではないため、最初は安全を期して慎重にトレーニングするようにしましょう。

また、シットアップベンチは腹筋トレーニング用のベンチなので、他の人の迷惑にならない範囲で使うようにして下さい。

他の方法としては、人為的に体を傾かせて行う方法もあります。ただ、この方法は難易度が高いので軽い負荷から慎重を期して習得していく必要があるでしょう。この方法については、こちらの動画が参考になると思います。

スミスマシンを使うとピンポイントで刺激を加えることができますし、より安全にトレーニングすることができます。ベンチプレスなども同じようにできます。

ただ、ベンチプレスのように不安定性が無くなるので、バランスを取る必要がなくなり、全身運動としての効果は薄れることになります。

例えば、ベンチプレスは体幹を固定してバランスを崩さないようにする必要性が出てきますが、スミスマシンはバーが固定されているのでバランスを取る必要がほとんどありません。この点で体幹などのバランスを取るのに求められる筋群の動員が低くなるので副次的な効果が得られにくいという特徴があります。

しかし、初心者からでも安全にトレーニングすることができるし、ピンポイントで効かせることができるので、スミスマシンは取り組みやすい種目になります。

スミスマシンから始めて、慣れきたらベンチプレスに移行したり、メニューにベンチプレスとスミスマシンを一緒に取り入れることで徹底的に大胸筋を追い込むことも可能です。いろいろ試しながら取り入れてみるとよいでしょう。

ワンポイント

ベンチプレスに比べて傾きがあるのでバランスとるのが難しくなりますが、バーを押し上げる時に斜め前に上げるイメージで上げるとバランスがとりやすくなります。

ベンチプレス系すべてに共通しますが、デクラインもセーフティーバーは必ず設置するようにしましょう。

インクライン・ベンチプレス

インクライン・ベンチプレスは、デクラインとは逆に頭が上を向くポジションで体を斜めにしてベンチプレスを行います。大胸筋の上部を鍛える場合に行われる種目です。

インクライン・ベンチプレスは、多くのジムで行うことが可能です。背もたれの角度を上に調節できるベンチがあると思いますので確認してみてください。

インクラインは、傾ける角度によって効き方が変わってきますが、まずは20度~30度ほど傾けて行うと、おおむね良好な効果が得られると思います。あまり傾け過ぎるとショルダープレスのようになり、刺激が大胸筋上部よりも肩にシフトしてくるので、傾け過ぎには注意して下さい。

ワンポイント

バーは胸の上部、鎖骨の下あたりに下ろすようにしますが、その位置に下ろせるようにするためにはベンチの位置を調節することが必要になります。

ベンチの背もたれを傾けたらベンチの先端がバーの外側に出るように移動させ、適当なところで一度ベンチに座ってバー(プレートを付けない状態)を下ろしてみてください。それでちょうど良い位置に下ろせたら、プレートを取り付けてトレーニングします。バーの位置が首の方に近づき過ぎていたり、逆に下過ぎる場合は、再調整して合わせるようにします。

デクラインと同じようににスミスマシンで行うとピンポイントかつ、より安全にトレーニングすることができます。

ベンチプレスの握りを変えて胸の上部を鍛える方法も

上級者向けになりますが、ベンチを傾けずに(フラットの状態)握りをアンダーハンドグリップ(逆手)でベンチプレスを行うことでも大胸筋上部を鍛えることができます。詳しくは、大胸筋の上部を効果的に鍛えるならインクラインではなくリバースグリップ・ベンチプレスをご覧ください。

ダンベルプレス

ダンベルプレスは、ダンベルでプレス動作をする筋トレ種目です。

簡単に言えば、ベンチプレスをダンベルに持ち替えて行うわけですが、ダンベルは動作の軌道がバーベルに比べてより複雑になるので、刺激に少し違いが出てきます。

ベンチプレスは、バーを握ったら手が左右に移動することはありません。また、バーがあるので胸の下よりも深く下ろすことができません。

一方、ダンベルプレスは、動作中に左右に移動しながら動作することになります。そして、ダンベルは左右に分かれているので、肩関節の可動域の許す限り下まで下ろすことができます。つまり、目一杯下ろそうと思えば、胸のラインよりも下に下ろすことができます。

このような違いからプレス動作としては同じですが、刺激に微妙な違いが出てくることになります。

そのため、2種目ともメニューに組み入れて徹底的にトレーニングするケースもあります。

ただ、どこまでの体になりたいかによって違ってきますが、基本はベンチプレスかダンベルプレスのどちらかを選択してメニューを組んでトレーニングしていきます。

ある程度トレーニングして、まだまだ目標の体になっていなかったり、目標には達したがもっとバルクアップしたいといった場合は、ベンチプレスとダンベルプレスの2種目をメニューに組み合わせ、刺激の違いを活用して隅々まで磨きをかけていく場合もあります。

ワンポイント

ダンベルの利点である軌道が変えられることを利用して、下ろす時は脇を広げるようにして下ろし、上げる時は内側に絞るようにして上げる(ダンベル同士が近づいていく)と筋繊維を広範囲、かつ強く刺激することができます。

また、肩甲骨は寄せた状態からスタートして動作中はそのまま固定して動作するようにします。上げる時に開いてしまうと、大胸筋への刺激が逃げていき、効果が損なわれてしまうので注意して下さい。(この点は、今回紹介しているすべての種目に共通します

ダンベルフライ

ダンベルフライは、これまでのプレス種目とは違い、腕を横に広げて閉じるといった動作を行うことで、胸の外側を起点に大胸筋を鍛えていきます。

胸の横幅をを広げるとともにボリューム感を出すのに効果的な種目です。他の種目とは刺激の入り方、方向が違うのでベンチプレス、またはダンベルプレスなど組み合わせたメニューにすることでボリューミーで整った大胸筋を作ることができます。

腕を広げていくほど大胸筋の筋繊維が横方向へ引っ張られるようにして伸びていきます。最下点に到達した時には腕の付け根(脇の上)あたりがピンと張ったように良く伸びていることを感じることができるでしょう。

ダンベルフライには、このような特性があることから伸張性収縮(筋肉が伸びながら力を発揮する筋繊維の収縮形態)が強調された筋トレであると言えます。そして、伸張性収縮時に強いストレスがかかると筋繊維のミクロレベルでの損傷が促されるため、伸びているところを起点に発達が促されることとなります。

このようなことから大胸筋の外側が発達し、広がりを持った胸を作ることができるのです。

逆に腕を閉じていくほど、大胸筋の内側方向へ向かって刺激が加えられますが、途中から負荷が落ちていき、腕が垂直になったポイントで大胸筋に対するダンベルの負荷は大きく落ちてしまいます。

そのため、胸の内側を効率的に鍛えるには腕を閉じたときも強く負荷がかかった状態にする必要があるので、大胸筋の内側を鍛えるためのトレーニングとしてはもの足りなさが出てくることになります。

そこで、胸の内側を徹底的に鍛えて溝を深くしていきたい場合には、腕を閉じた時にも負荷が強くかかるケーブルマシンの「ケーブルクロスオーバー」やマシントレーニングの「ペクトラルフライ or ペックデック」、自重トレーニングでは「サイドプッシュアップ」などを取り入れると効果的に鍛えていくことができます。

もっともベンチプレスやダンベルフライなどでも、ある程度の溝はできてきますので、取り入れるのは筋肉の状態を見てからもよいと思います。

ワンポイント

ダンベルフライは肩関節を稼働させて鍛える単関節種目ですが、腕を開いていく過程で肘を曲げていくことになります(逆に閉じていく過程で肘が伸びていく)。

これは肩関節よりも肘関節の方が弱いことから真っ直ぐに伸ばし開いていくと負荷(強度レベル)によっては肘を痛めてしまったり、肘が負けてストンと腕、肩が持っていかれる危険があるための補助としての役割をします。あくまでサポートとしての役割を持ち動作自体には影響しない(物理的には真っ直ぐに伸ばしたままでも動作できるため)ので単関節種目であることは変わりありません。

肘が曲がる角度は負荷によって変わってきます。強度が高ければ肘は比較的深く曲がり、負荷が低いとほぼ真っ直ぐの状態で動作することとなります。なお、負荷が軽くても真っ直ぐに伸ばし切った状態で行わないことに注意して下さい。

いずれにしても肘を真っ直ぐ伸ばしたまま行わないことに留意してトレーニングするようにするようにしましょう。

胸筋を鍛えることで得られる効果

特に男性においては、「胸を巨大化したい」、「引き締めてかっこいい胸になりたい」と思ったことがある人は多いと思います。体脂肪が多めの人は、たるんだ胸をリフトアップして見た目をよくしたいと思っているかも知れません。

理由は様々であっても、大胸筋を鍛えることで、多くの人が望む胸に対するあらゆる目標達成を可能にすることができます。

つまり、トレーニング次第であなたが想像している胸、なりたい胸を作ることができるのです。

とにかく大胸筋を大きくしたい、引き締まった人目を奪う胸を作りたい、広がりのある迫力ある胸を作りたい、筋肉を付けて自分に自信を持ちたい、そんな目標を実現してくれる効果が大胸筋を鍛えることで、あなたにプレゼントされます。

上腕三頭筋(二の腕)も協働して働く

大胸筋の筋トレ、特に多関節運動であるベンチプレス、ダンベルプレス、腕立て伏せ(プッシュアップ)では腕の裏側の筋肉・上腕三頭筋(二の腕)も協働して働くので、良く刺激されます。

腕(上腕)を鍛える筋トレメニュー vol.1/男性は太く・かっこよく。女性は引き締めてスタイルアップ

これは大胸筋を鍛える場合に肘関節と肩関節の伸展動作が入るためです。伸展動作は、いわば押す動作であり、そのような場合に大胸筋とともに上腕三頭筋も稼働することになります。

なお、ダンベルフライは肩関節を軸に動作する単関節運動なので上腕三頭筋にダイナミックな収縮が起こりません。ただこの場合は筋肉が伸びも縮みもしないアイソメトリック収縮が起こっているので、ベンチプレスなどの多関節運動とはまた違った刺激を得ることができます。

しかしながら上腕三頭筋を構成している長頭に限っては肩関節の伸展で機能するため部分的(脇の近く)には強い収縮が入ることになります。

長頭が出てきたので解説しておきますが、上腕三頭筋は、その名の通り3つに分かれていて、それぞれ長頭、外側頭、内側頭として二の腕の筋肉を形成しています。

その内、肘関節のみの動きに関与しているのが外側頭と内側頭、肘関節と肩関節、両方の動きに関与しているのが長頭になります。

三角筋にも刺激が入る

肩の筋肉・三角筋も上腕三頭筋同様に大胸筋トレーニングの動作性質上、肩関節の水平屈曲動作が入ることよって刺激が入ります。意識せずとも協働して働くんですね。

三角筋は肩関節のみを機能として働きますので、肘関節の動きには関与しませんが、大胸筋を鍛える種目においては、すべて肩関節の動作を伴います。そのため、地味ではありますが三角筋も鍛えられていると言えます。

もっとも三角筋をメインで鍛える種目(フロントレイズ、サイドレイズ、リアレイズなど)に比べればトレーニング効果は低くなるので、どんどんボリュームアップを目指すような場合は、専門種目を取り入れる必要が出てくるでしょう。

ただ、一定の範囲に留まるにしても、やり始めた頃よりも引き締まってスタイルが良くなっていくことは確かです。したがって目標によっては、このような大胸筋トレーニングの副次的な効果で満足いくレベルを達成することもできるでしょう。

以上のように大胸筋トレーニングの動作性質上、上腕三頭筋や三角筋も一定の範囲ではあるが鍛えられるということを覚えておいてください。

効果としては上腕三頭筋が鍛えられる結果、二の腕の引き締めや腕を太くたくましくすることができます。三角筋では、肩のスタイルを良くしたり、ボリュームアップさせたり、シルエットを良くしたりと、いろいろな効果が期待できます。

このように大胸筋を鍛えることで、直接的な大胸筋の発達だけでなく、上腕三頭筋の引き締めや三角筋の引き締めなど、いろいろな効果を得ることができます。ぜひTOP5で紹介している筋トレを取り入れて、かっこいい体づくりに役立てていただければと思います。

種目の配置について

このように大胸筋を鍛える種目の特性上、肘関節や肩関節の動作がおのずと関わってくるため上腕三頭筋や三角筋も鍛えられることが分かりました

あまり難しく考える必要はありませんが、胸を鍛える場合は、肩関節と肘関節の両方、あるいは肩関節のみの動きが関わっていることから、上腕三頭筋や三角筋をメインで鍛える場合ほどではないにしても、上腕三頭筋や三角筋にも一定の刺激が入っていることを覚えておいてください。

これは種目の並べ方や部位を分割してメニューを作る分割法などを取り入れる際の知識として有効に活用できます。

例えば、1回のトレーニングで胸と上腕三頭筋を鍛えるメニューを組んだ場合、上腕三頭筋を胸のトレーニングよりも先にトレーニングすると胸のトレーニングに関わっている上腕三頭筋が疲労した状態になります。そうなると胸を鍛える時は強度を下げる必要があり、大胸筋を追い込むことができなくなってしまいます。

したがって、このようなケースでは大胸筋をトレーニングしたあとに上腕三頭筋の種目を配置することで胸を十分に追い込むことができるようになります。

あるいは、大胸筋と腕のトレーニングを別の日に行うようなメニュー(分割法)を組んだ場合は、上腕三頭筋の疲労を考慮して腕のトレーニングは大胸筋のトレーニングから1日開けて行う(月曜日に胸の筋トレを行ったら、腕の筋トレは水曜日に行うなど)などする方法も考えられます。この場合、腕の疲労が回復した状態でトレーニングすることができるので、胸の日は胸を追い込み、腕の日は腕をしっかりと追い込むことができることになります。

胸筋を大きくするためのポイント

胸筋をある程度大きくすることだけを考えたらTOP5にあるベンチプレスだけでも可能です。しかし、もっと迫力があり、形の整った大胸筋を作るためにはいろいろな種目を組み合わせることが大切です。

種目を組み合わせて、いろいろな角度や方向から鍛えることで、大胸筋をまんべんなく鍛えることができ全体的に迫力あるものにすることができるのです。

例えば、ベンチプレスだけだったら、中心部を起点に盛り上がりが形成されますが、それだけ続けていると上下左右の迫力に欠け、胸の厚みは出てくるが広がりは一向に出てこないといったことが起こってきます。

そこで、広がりを付けるために刺激の入り方が違う種目を組み合わせて全体に刺激が行き渡るようにしていきます。そうすることで迫力もあり、整った胸を作ることが可能になります。

このとき意識しておかなければいけないのは、負荷のかかる角度と方向です。

大胸筋自体は一つの筋肉ですが、どこに重点的に負荷がかかっているのか、つまり一番強い負荷がかかっているのか、その違いで発達度合いが変わってきます。

理想的なのは、大胸筋の上中下と横の4点から刺激を加えられる種目を組み合わせることです。

このとき取り入れるべき種目がTOP5の5つの種目です。

1.ベンチプレス(2.又はダンベルプレス)
3.デクライン・ベンチプレス
4.インクライン・ベンチプレス
5.ダンベルフライ

ダンベルプレスはベンチプレスと刺激の方向が重なるので、どちらか一方を行う形で4種目構成となります。ただ実際は、別の種目なので筋肉の伸び方や収縮の仕方に違いが出ます。ここではあくまで他の3種目と比較してベンチプレスとダンベルプレスは方向が重なると解して下さい。

よって、ときには停滞を招かないためにダンベルプレスとベンチプレスを入れ替えてもいいですし、4種目では追い込みが足りないとなれば、ダンベルプレスとベンチプレスの両方を取り入れてもOKです。(かなり鍛練を積んだ人でなければ足りないことはまずないとは思いますが)

負荷のかかり方について

それぞれの刺激のかかり方については、ベンチプレス、ダンベルプレスが胸の中央部を起点に刺激が加えられます。そして、デクライン・ベンチプレスは下部を起点に、インクライン・ベンチプレスは上部を起点に、ダンベルフライは横方向を起点に加えられることになります。

これら4つ(または5つ)の種目でメニューを構成することで、胸の厚みと広がりを作っていくことになります。

ただ、ここまでするのは、ゴリマッチョやフィジークの大会出場、ボディビルダーを目指すといった心身ともに高いレベルでトレーニングを行う人、あるいはかなり経験を積んでいる人でなければ続けていくことは難しいと言えます。

つまり、細マッチョや引き締めレベルであれば中央部と横の2種目構成のメニューでも十分可能です。

メニューの構成例

以上の点を踏まえると、初心者や本格的な筋トレをしていなかった人は、まずは1種目から始めて、慣れてきたら2種目に増やすようにします。そして、筋力アップに従って重量を上げて強度を高めていきます。このように2種目構成で強度を漸進させていくだけ単純な方法でも細マッチョや引き締めであれば十分な効果を得ることができます。まずは3ヶ月しっかりやれば、大胸筋に立体感が出てきたことに気付くと思います。

この時の構成は、ベンチプレス(またはダンベルプレス)とダンベルフライの2種目です。

ベンチプレスで幅を作り、ダンベルフライで横の広がりを作ります。

非常に単純な構成ですが、これから筋トレを始める人や本格的に取り組んだことがない人には効果抜群です。ダンベルフライは強烈な伸張性収縮が起こるので、トレーニングのたびに翌日くらいから筋肉痛が出てくると思います。

筋肉痛だけが発達のトリガーではありませんがモチベーションに繋がりますし、しっかり効かせられていることを確認できる手段でもあります。ダンベルフライをやったのに筋肉痛が出ないといった場合は、フォームの見直しが必要なことを示しているとも言えます。

このような方法を続けていく中(3~6ヶ月)で、自分が求める体にまだなってないならば、その時に初めて3種目に増やしてみます。

このとき追加する種目は、デクライン・ベンチプレスでもインクライン・ベンチプレスでもどちらでもいいですが、流れ的にはインクラインの方がやりやすいかも知れません。

インクラインですと、大胸筋上部に厚みが形成され、さらに立体感が増して迫力に拍車がかかってくるでしょう。

デクラインであれば、下部が盛り上がり陰影が強調されることで、締まった感じの立体感が出てきます。下部は上部や中央部ほど厚みが出るわけではありませんが、それがまた大胸筋全体でみると絶妙に丸みを帯びた美しいシルエットを作り出します。

さらに3種目で続けていく中で、まだまだだと思えばさらに追加して4種目にします。ここでは残っていた種目を追加します。3種目めでインクラインを追加していたら、4種目めではデクラインとなります。

このように目指す体に合わせて種目を追加していくメニューを行っていくことで、確実に目標に近づいていきます。

ぜひ、筋トレを継続して人生史上初の大胸筋を作って下さい。

筋トレの頻度とトレーニング法

頻度

頻度は各人のトレーニング強度や筋肉の反応(回復が早い遅いなど)、あるいは経験によって変わってきますが、ここでは初心者がまず行うべき頻度としてお話ししたいと思います。
(中上級者になってくると、トレーニングを続けていくうちに肉体的にも感覚的にも回復具合を考えたスケジューリングが作れるようになると思います)

基本的には2日おきのルーティーンで行ってく流れで筋トレを進めていきます。

一般論的に考えると、2日おきであれば大胸筋は完全回復している可能性が高い頻度になります。そのため、個人差を抜きにしても多くの人がおおむね良好な効果を得ることができるでしょう。

月曜日にトレーニングしたら、火・水は胸のトレーニングをお休みして、木曜日に再度トレーニングする。このような形になります。

このケースで曜日を固定する場合は、金・土・日を休んで、再び月曜日にトレーニングする形で、月、木を固定してトレーニング日としてもよいでしょう。この方法だと分かりやすく、続けやすいと思います。

細部にわたり徹底したい場合は、曜日を固定しない方法を取ることになります。この場合は、木曜日のあとに2日空けるので次は日曜日にトレーニングすることになります。毎週曜日が変わってきますが、曜日固定よりも頻度が上がるので効果の出方は早くなる傾向にあります。

なお、筋トレを始めた当初は2日開けても回復がおぼつかないことがあるので、筋肉痛や疲労感が残っているようであれば、もう一日休むようにして臨機応変に調整するようにして下さい。この場合、休むのもトレーニング内と考えて気にせず潔く休んで下さい。

トレーニング法

筋トレ初心者や筋トレを長くやっていなかった人は、軽めの重さから開始して体を慣らしていくようにします。

例えば、まずは1セットめが20回程度反復できる重量でトレーニングしていきます。

セット数は1~3セットを基本に行いますが、2セット目も3セット目も重量は変更せずに行います。この場合、2セット目以降は反復回数が少なくなりますが、それでOKです。セット間の休憩は60秒ほど取ります。

最初は重量感がつかみにくいと思いますので、バーベル種目はプレートを付けずにバーのみで行い20回以上できるようだったら片側に2.5kgのプレートを付けます。それでも20回以上できたら2.5kgのプレートに加えて、1.25kgのプレートを付けます。

そして20回前後に収まる重量に設定できたら、その重量で2~4回(日)トレーニングして体を慣らしていきます。

その後は、筋肥大の本番モードとしてプレートを加算して10回前後できる重量に負荷を設定し、トレーニングしていきます。それを続けていくと筋力がアップして回数が伸びてきますので、12回~13回できるようになったら1.25kg~2.5kgのプレートを加算して再び10回前後できる重量に調節して続けていきます。以降同様の流れになります。

ダンベルの場合は、最初に片側10kgで試して20回以上できたら12kgのダンベルに変更、逆に15回程度で限界になる場合は、8kgのダンベルに変更します。

20回程度ができる重さに調節できたら、2~4回(日)その重量でトレーニングを行い、その後はプレートで説明したのと同じように重さを上げて10回前後できる重量でトレーニングしていくようにします。

ちなみにジムに置いてあるダンベルは、10kg以下は片側1kg刻みなのですが、10kg超は片側2kg刻みになっています。そのため、10kgを越えてくると12kg、14kg、16kg、18kg、20kgと重量を増やしていくことになります。

このような方法で筋トレを続けていけば必ず大胸筋は発達していきます。

まずは何とか3ヶ月続けてみて下さい。きっと胸の引き締まりやボリューム感が出てきたことを実感できることと思います。頑張って下さい!

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