ジョギング・ウォーキングなどの有酸素運動が体にいい理由

ジョギング・ウォーキング

ジョギング・ウォーキングなどの有酸素運動は体にいいと言われていますが、実際どのように効果があるのか見ていきましょう。

有酸素運動には様々な方法(水泳・バイクなど)がありますが、ここではジョギングとウォーキングに絞り、主な効果を解説します。

ダイエット効果

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まず、筆頭に挙げられるのがダイエット効果。

有酸素運動は、運動の最中に脂肪を燃やし、体脂肪を減らす効果があります。
ちなみに、高負荷で行う筋トレ中はさほど脂肪は燃えません(主に糖質が使われる)。
筋トレのダイエット効果としては、筋肉が付いたことで代謝が上がり、一日当たりのカロリー消費高まった結果、脂肪が付きにくく、太りにくい体を作れることにあります。

体脂肪減少の結果、メタボリック症候群や肥満を予防・改善でき、それらの危険因子である高血圧、高脂血症、糖尿病(2型)、脳卒中、冠状動脈性心疾患、骨粗しょう症などを未然に防ぐことに繋がります。

ダイエットは、体の見た目を変えるだけではないことが分かります。
このような危険因子を取り除くことがダイエットにおける最大の効果であると言え、運動によるダイエットの結果「いろいろな疾病を防ぐ効果」があるのです。

<有酸素運動の効果は連鎖する>

ジョギングなどを習慣にする

ダイエット効果(体脂肪減少)

メタボや肥満の予防・改善効果

脂肪のため込み過ぎによる危険因子が取り除かれ、いろいろな疾病を防ぐ効果

いつまでも元気はつらつ

ところで、有酸素運動の脂肪燃焼効果としての既知の考え方として、有酸素運動は20分以上続けないと脂肪は燃えないとこれまで言われていました。

しかし、そのようなことはありません。

まずは、エネルギー効率の高い糖質が使われるため、有酸素運動開始時の脂肪のエネルギー消費割合が低いだけであって、実際には脂肪も消費されています。
糖質と脂肪のエネルギー消費が逆転するのが、運動開始後だいたい15~20分程度なのです。
そのため、たとえ15分しか有酸素運動をしなくても長期的に見れば、ダイエット効果はあると言えるでしょう。

また、【15分走る⇒10分休憩⇒15分走る】と言った方法でも、30分続けて走るのとほとんど同じ効果が得られると言われています。

ただ、ゆっくりと体脂肪を落としていきたい場合はこれでもよいのですが「□ヶ月で何キロ落とす」など、ある程度期間を決めてダイエットする場合は、1回あたりの量(時間)や頻度を増やす必要があります。

具体的な事例としては、有酸素運動による体脂肪減少の変化を数ヶ月間モニタリングした結果、週2時間30分以上の中程度の有酸素運動では2~3kgの体重減少が認められ、週3時間45分~7時間の中程度の有酸素運動では5~7.5kgの体重減少が認められています。(「NSCAパーソナルトレーナーのための基礎知識」より参照)

つまり、数ヶ月の範囲において、1日おきに週3回有酸素運動を行うとすると、1日あたり50分間の運動で2~3kg1時間15分~2時間20分の運動で5~7.5kgの体重減少が可能となることが分かります。(もちろん個人差はあります)
1回2時間20分は現実的ではないので、この場合は週4~5回運動することになると思います。

脂肪を燃焼させるために最適な速さ(走る強度)

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ただやみくもに走るだけでは、効率的に脂肪は燃えてくれません。
スピードが速過ぎても、遅すぎても駄目ということではありませんが、脂肪燃焼が目標である場合の運動方法としては、適切ではありません。
ただし、もはや有酸素運動ではありませんが、100mや400mなどの短距離走は無酸素運動になるため、運動中の脂肪燃焼効果は期待できません。

では、脂肪を燃焼させるために最適なスピードはどのくらいでしょうか。
それは、心拍数によって導くことができます。

おおよそ、最大心拍数の50~60%を運動中に保つことが脂肪燃焼に効果が高いとされています。
それを求める式がカルボーネン法という下の式になります。

【カルボーネン法】
(220-年齢-安静時心拍数)×目標運動強度%+安静時心拍数=目標心拍数

「目標運動強度%」の部分が、最大心拍数に対しての強度となります。
この場合は、上記で示した「脂肪燃焼効果が高い心拍数は最大心拍数の50~60%」にあたり、50~60%の数値が入ります。

では、計算例を示したいと思います。

<前提>
37歳の人が体脂肪を落としてダイエットすることを目標にした。
安静時心拍数は、運動前に計ったところ65回であった。
運動経験が少ないため、強度は50%とする。

<式>
(220-37-65)×50%+65
この式を計算して目標心拍数を求める。

118×50%+65

59+65

124

<目標心拍数>
以上からこの人の目標心拍数は
124と求められました。

これを運動中に維持できる速さで走ることで脂肪燃焼効果(効率)の高い運動となります。
おそらく会話ができるくらいの速さになると思います。

ウォーキング・ジョギングのダイエット効果

ウォーキングも脂肪燃焼効果が期待できます。
ただし、長い時間(1回60分以上)歩いてカロリーを消費することが前提となります。

そのため、ウォーキングは、時間がある人、ダイエット目的以外、ジョギングが苦手という人は、ウォーキングを選択するとよいでしょう。
できれば、短時間の細切れでもいいのでジョギングを取り入れた方が、ダイエットにおいては効率的かつ効果的な運動となります。

安静時の血圧低下(高血圧の人)

有酸素運動は、安静時の血圧低下にも効果があります。
ただし、高血圧の人に有効で、もともと標準的な血圧の人については大きな変化はありません。

研究によると、高血圧の人(140mmHg/90mmHg以上)が、長期的に有酸素運動を行った結果、平均で7mmHg/6mmHg低下したことが認められています。

安静時血圧の低下に有効な運動強度は、運動開始初期においては最大酸素摂取量の40~50%とされています。
年齢や性別、運動歴などで個人差がありますが、心拍数で現すと、おおそよ80~110回/分程度になります。
これは、低強度の運動で、ジョギングでいえば、楽に会話ができる程度の速さになります。
有酸素運動をする時は、無理をせず、かなり楽に感じるくらいゆっくり走ることを意識するといいかと思います。

運動の頻度と運動時間は、週3~7回の範囲で、1回15~30分程度(運動開始初期)。高血圧の改善に伴って30~60分を目標とします。

ただし、高血圧の人が運動を行う際は、必ず医師の診断と許可をもらって行うようにして下さい。
高血圧は、心臓発作と脳卒中の危険を抱えているので注意が必要です。

下半身の骨密度の増加に好影響を与える

「NSCAパーソナルトレーナーのための基礎知識」によると、

骨組織に中強度から高強度の負荷をかける長期間の有酸素性トレーニングを行うことは、骨量を最大限まで増やし、中年期まで骨塩量を維持し、高齢期での骨ミネラルの損失を軽減するするために重要な役割を果たす。

骨量の増加に影響を与える強度については、同文献によると「骨組織が通常受けている負荷よりも大きい場合に有効」とあります。

つまり、継続的な骨密度の向上を目指す場合は、中強度から高強度の有酸素運動であるジョギングやランニングが有効で、一定期間ごとに強度(速さや時間、またはその両方)を上げていくことが必要になります。

ただ、ある時から一定強度で保って運動を続けていくことは、骨密度の維持や減少抑制には有効であると考えられます。

一方、低強度であるウォーキングには、骨量の減少を防ぐ有効性はないとされています。
与えるとしても、骨への刺激が普段より強くなることが予想できる人(普段活動量が少ない人、リハビリの場合など)が、ウォーキングを始めた初期段階において、その効果を享受できるでしょう。
また高齢者においては、骨量の減少ペースを抑えたり、維持には貢献する可能性があります。

女性については、「筋トレは肉体改造だけじゃない!健康効果も意識してみよう」でも解説しましたが、閉経後に骨粗しょう症が進みやすい状態となります。
その影響で女性の場合、要介護の原因となる「骨折・転倒」の割合が、男性のそれと比べ、2.5倍も多いとされています。(厚生労働省の「平成13年国民生活基礎調査」の数値より計算)

これは防ごうと思えば防げることなので、閉経前に運動習慣を身に付け備えることが大切になってきます。

男性の場合、骨粗しょう症は60歳を超えてから増えていきますが、運動は早く行うに越したことはありません。
ぜひとも、骨粗しょう症になる前に運動を始めたいところです。

骨粗しょう症に関わらず、思い立ったときに筋トレやジョギングなどを取り入れることは、将来の様々な疾病を予防することになるでしょう。

ウォーキングやジョギングなどの運動は以下のように「運動器の維持向上」にも有効なので、ぜひ習慣化してもらいたいところです。

あまり難しく考える必要はありません。
漠然と健康によい程度の理解でもいいので、まずは運動を習慣にすることが大切です。
結果的に、ここで記したような効果、あるいはそれ以外の効果(身体的・心理的)が必然的に享受できることになるでしょう。

運動器の維持向上

ジョギングやウォーキングは筋トレ同様、筋肉、骨、関節・腱の運動器に好影響を与えます。
負荷の大きさやかかり方に違いはありますが、体はいろいろな負荷、負担に耐えようと強くなっていきます。
この運動器を正常に保つことは、結果としていろいろな疾病を防ぐことに有効となり、健康で活動的な生活を送る上で大切なのです。

40歳以上であまり活動的でない人は、「ロコモティブシンドローム(ロコモ=運動器症候群)」になる危険を抱えているので、運動器が不調をきたす前に運動習慣を身に付けることが大切です。

特に60歳以上の高齢者においては運動器を維持向上させることで寝たきりや要介護の原因となる転倒・骨折を防止することができます。
寝たきりや要介護までいかなくても、体を思うように動かすことができなくなり、家に閉じこもりがちになってしまったら、うつや認知症の発症を招くこともあります。

現代において60歳は、まだまだ若いと言えまずが、体は加齢とともに衰えていくことも現実です。40歳の時と60歳の時の体は違うのです。
何ともないから大丈夫と思わず、健康だからこそ将来に備える意識を持つことが大切です。

ぜひ、いつまでも健康で活動的な生活を送ってください。

心肺機能の向上

心肺機能が向上することで、心臓の血液の流れや酸素の供給がスムーズになります。

有酸素運動により、大動脈が枝分かれしてできた細動脈の密度や直径が太くなります。
また、心臓を動かす心筋が発達し、心筋の毛細血管数も増加するため、血液や酸素の供給に好影響を与えます。
その結果、虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)の予防に大きな効果が得られることになります。

心筋が発達することで、1回拍出量(血液を動脈へ送る1回あたりの量)の増加が見られ、より多くの血液を送り出すことができるようになります。
その結果、安静時および運動時に心拍数の減少する、毛細血管の増加に伴い血流が増加する、老廃物の除去がスムーズになる、心筋の負担が低減する、などの効果を得ることができます。

心肺機能の向上と言っても、目に見える部分ではないので実感しにくいかも知れません。
しかし、有酸素運動をすることによって体の中では様々な変化が起こっていることを意識することは、運動に対する前向きな気持ちを持続させてくれます。

心肺機能を高めて、加齢に負けず強い心臓を手に入れてください。

その他

その他の効果としては、
◆末梢血管が発達し新陳代謝が向上する。
◆細胞内のエネルギー生成器官であるミトコンドリアが増加する。
◆グリコーゲン貯蔵量が増加する。
◆脂肪酸の生成増加。
◆脂肪の酸化促進
などがあります。

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