効果を高める9種類のプランク。バリエーションを取り入れて効果的にスタイルアップ&パフォーマンスアップ!

プランクのバリエーション

プランクの特徴とバリエーションの必要性

プランクは体幹を鍛えるトレーニングの中でも最もやりやすく、それでいて効果的な種目として世界中の人達からこよなく愛されている筋トレ種目です。どのくらいの数に上るか想像つきませんが、この瞬間も多くの人がプランクを行っていることと思います。

その中でも最もポピュラーで、最も活用されていて、効果も高いプランクがあります。肘をついて足を伸ばし体を真っ直ぐにした状態で姿勢を保持する。これにより体幹部に強いアイソメトリックな筋活動が起こり、体幹がみるみる強化されていく、そんなトレーニングです。

プランクによって体の何が変化するのかというと、お腹周りの引き締め、ポッコリ突き出たお腹をへこます、それに伴うスタイルアップ、体を固める力が養われることによるスポーツのパフォーマンス向上、姿勢の改善などなど、見た目とスポーツのレベルアップに顕著な変化が現れることになります。

このようにボディメイクやスポーツにおいて非常に効果的なプランクですが、一つ欠点があります。

体力が付いてくると1種類のプランクだけでは成長が鈍化したり、停滞してしまうことが少なくないのです。マンネリ化して筋トレを続けていくことができなくなってしまうこともあるでしょう。

1つのプランクでなりたい体や目的が達成できれば、それに越したことはありませんし、それを継続していくことで効果を持続していくことができるでしょう。しかし、もっと上を目指そうと考えている人、ライバルに近づきたい、差をつけたいと思っている人は一向に次のレベルに進まないということが起こってしまうのです。

これは、プランクに限らずどのようなトレーニングでも同じです。筋収縮の仕方(負荷の方向・強弱など)や負荷が一定のままであれば、それに慣れてしまったあとは、それ以上の効果が望めなくなります。

オーソドックスなプランクの場合、負荷は時間を伸ばすことである程度(限界はある)は対応できます。ところが、筋収縮の仕方については同じ姿勢を保持することからなかなか変化させることができません。

そこで常に成長させていく上で重要となるのがトレーニングにバリエーションを持たせて種目を追加することです。体の向きを変えたり、動きを取り入れたりして筋収縮の仕方が違う種目をメニューに追加するのです。そうすることで、新しい刺激が筋肉に伝播し、次の段階へのスイッチが押されることになります。

擬人化するならば、バリエーションを取り入れることで、
筋肉に「あれっ、何か違うぞ」「おっと、きついぞ」「むむっ、いつもと違う方向から攻めてきたな」と思わせることで、
「こりゃ、もっとも強化しないとこの刺激・負荷に耐えられないな」と筋肉に気付いてもらう必要があるんですね。それで、筋肉は「よっしゃ、いっちょ頑張るか!」と気合を入れて強くなってくのです。

これを続けていけば、必ず筋肉は期待にこたえてくれます。筋肉はやったことを素直に受け入れ、あなたの体に変化をもたらすでしょう。

今回はそんな効果を引き上げていくプランクのバリエーションを動画でご紹介します。

プランクのバリエーションは数多くありますが、今回は初心者でも取り組みやすいモノの中から9種目が厳選されていますので、感覚的に選んでも無理なく続けることができると思います。

動画の下より各種目の解説も載せていますので、効果を上げる正しい動作を知識の裏付けをもって習得して下さい。

「目標の体には近づいてきたけど、そこからなかなか進まない」、「目標のスタイルを達成したけど、もっと上を目指したい」、「スポーツで勝てる強さ、優位に進める強さを身に付けたい」、「究極の肉体を作りたい」。

そんな向上心をお持ちの方はぜひともバリエーションを取り入れて、次のレベルに一歩足を踏み入れてみましょう。必ず、良い結果が待っていますので、頑張ってください^o^/

効果を高めるプランクのバリエーション

一般的なプランクと比べて、筋収縮、負荷の方向、強度などに違いがあるプランクのバリエーションです。効果を高める上でとても有効な体幹トレーニングなので、次のステップに進みたい方は筋トレメニューに組み込んでみて下さい。


メニューの組み方。まずは通常のプランクを1分×1セットから開始

これからプランクを始めようとする方は、まずは通常のプランクで1分間キープすることを目標にトレーニングを行っていきます。セット数は1セットからでOKです。1分の間、1ミリも動かさないくらいの気持ちでピタッと止めることを意識して行っていきましょう。

そして1分が無理なくできるようになったら、セット数を2セットに増やして強度を上げます。続けて同じように2セット目が1分無理なくできるようになったら3セット目を追加します。

次に今回紹介している種目の出番です。

3セット目が1分以上(最大3分)無理なくできるようになったら、ここで種目を追加します。種目は動画で紹介しているものの中から選びます。(通常のプランクよりも強度が低い「ストレート・プランク」は除外して下さい。ストレート・プランクは通常のプランクが難しい場合に最初に取り入れるようにします)

つまり、前述したようにさらに成長を促したり、停滞しないようにするため、種目を追加して筋収縮や負荷にバリエーションを持たせるわけです。

このようにして最大3種目まで種目を増やして体幹トレーニングを続けていきます。

そして、3種目のうち負荷に慣れたら種目が出てきたら、種目を入れ替えて、この形式でメニューを繰り返していって下さい。

メニューの構成について

プランクでメニューを作る時の基本としては、

  • お腹の向きが下になる種目
  • お腹の向きが横になる種目

を組み合わせて構成することです。

例えば、1種目であれば下になる種目、2種目であれば下と上になる種目、体力がついて3種目で構成できるようになったら、下になる種目を2種目、横になる種目を1種目で構成するパターンが挙げられます。

なお、今回はお腹の向きが上になる種目(ブリッジ・プランク)が1種目紹介されていますので、3種目構成の場合は、最後の種目にブリッジ・プランクを組み込んでもよいでしょう。この場合、前後左右からバランスよくトレーニングすることができます。

ただ、ひねりを加える種目でカバーできる部分もありますので、下と上だけで構成しても問題ありません。やりやすく、続けられる構成で組んでみて下さい。

頻度について

頻度については、まずは1日おきにトレーニングしていき、体力がついて疲労が残っていないようであれば毎日行うようにします。体力向上のペースや疲労については個人差がありますので、自分の体を冷静にみつめて判断するようにしましょう。

各種プランクの方法解説

さて、動画で動作がイメージできたところで正しい動作を確固たるものにするべく、細かい動作のポイントや注意点を学んでいきましょう。

もちろん動画を見て完全コピーできれば、それでも問題ないわけではありますが、やってみると意外と同じようにできないことが多くあります。

もし、間違った方法のままトレーニングを続けていけば、目的の部位に効いていなかったり、効果が半減したり、あるいは怪我を誘発してしまうこともあります。最短で最高の結果を出すためには、そのような事態は極力避けなければいけません。

そこで色々と思考しながらトレーニングすることが必要になってきます。きとんと効果を上げていくためには動作だけでなく「考える力」も大切だと言えます。

動作中に正しい動作になっているかどうかを自分で判断し、間違っていれば修正する。そのような応用力を身に付けて、動作を確実に習得してもらえればと思います。

1.サイド to サイド・プランク

サイド to サイド・プランク

動的な体幹トレーニングの一種です。いわゆるムービングプランクになります。

通常のプランクは、肘を曲げたフォームで行いますが、「サイド to サイド・プランク」は肘を伸ばしてちょうど腕立て伏せのスタートポジション姿勢から開始します。

腕立ての姿勢を取ったら、横方向へ移動します。そうすることでキープしているよりも筋肉に微細な振動が加わり、負荷が増加します。

ポイントは、移動する時も体幹の位置を保持したまま動くことです。つまり、お腹を絶対に下げないようにします。その部分を意識して動作するようにしてみましょう。

2.プランク with ヒップドロップ

プランク with ヒップドロップ

サイドプランクに動作を加えたムービングプランクのバリエーションです。特に下側になっているわき腹に強い負荷がかかります。

横になった姿勢から肘を立てて体を起こし、脚は真っ直ぐに伸ばしておきます。この姿勢を保持するのがサイドプランク。

ここでは腰を上下に動かすことで、さらに強度を高めるようにしています。この種目のもっとも大きな特徴であり、動作の正確性が効果を最大にできるかどうかのカギを握ります。

「真っ直ぐ上げて、真っ直ぐ下ろす」ことと「反動を使わずに上げて、ブレーキをかけながら下ろす」。この2つが大きなポイントになります。

まずは、頭側からみた時、体が一直線になったまま動作することを意識して行ってみましょう。

3.アラウンド・ザ・ワールド・プランク

アラウンド・ザ・ワールド・プランク

1種目めの「サイド to サイド・プランク」は横方向への移動でしたが、「アラウンド・ザ・ワールド・プランク」は弧を描きながらの移動になります。ミクロで僅かな違いではありますが、体幹には遠心力がかかり、キープだけや横方向への移動とは違って斜め方向から負荷が加えられることになります。僅かな違いや差はのちに大きなものとなりますので、違いを認識してトレーニングを進めて下さい。

動作で大切なのは、常時体幹を固めて腰が落ちてしまわないようにすることです。そうすることで四方八方からの圧力が体幹を包んで強烈な負荷を加えることができます。

動作は、足の位置を固定して、そこを軸に回転運動を行います。疲労している、していないに関わらず、気づかないうちに腰が落ちてくる場合がありますので、意識を集中させて行うようにしてみましょう。

4.ブリッジ・プランク

ブリッジ・プランク

ブリッジ・プランクは、腕立て姿勢で行うプランク(アームスタンディング)とは体勢を逆にして行うプランクです。リバース・プランクとも呼ばれています。

重心が逆になるので、背中側(主に腰周辺)を強く収縮させることで体幹部が固められます。刺激の方向が違うので、お腹を下にして行うプランクとは、まったく違った刺激が加わります。通常のプランクに加えて、ブリッジ・プランクを筋トレメニューに加えると全体をバランス良く強化することができるでしょう。

同時にお尻も鍛えられるので、ヒップアップやお尻の形を整えたい女性の方に特におすすめの体幹トレーニングです。

方法は、後ろ手に床に手をつき、膝を90度にして、体を台やテーブルのようにして固定します。

疲れてくるとお尻が落ちようとしてくるので、落ちてこないように注意して行って下さい。落ちてきそうになったら、足の裏で床を強く押すようにして下さい。もう少し耐えられますし、お尻の筋収縮も大きくなり、限界を突破することができるでしょう。

楽にできるようになったら、片脚を上げて行う、1のサイド to サイド・プランクのように横移動をする、3のアラウンド・ザ・ワールド・プランクのように足を軸に回転運動を行う、あるいは手を軸に回転運動を行う、このようにして強度を高めることができます。

5.ストレート・プランク

ストレート・プランク

ストレート・プランクに限っては、基本的に追加種目ではなく導入種目として取り入れるようにします。

腕立ての姿勢でキープする方法で、アームスタンディングとも呼ばれます。

この体幹トレーニングは、肘をつけて行うプランクよりも負荷が低くなりますので、通常のプランクができない人の導入種目として最適です。おそらく女性の方でもそこそこの時間キープできますので、徐々に体力アップを図っていくことが可能になるでしょう。

腰が落ちてこないようにする、肘が曲がらないようにする、膝が曲がらないようにする、このことに意識を払って行ってみましょう。

6.マウンテン・クライマー

マウンテン・クライマー

通常のプランクの姿勢で脚を交互に曲げて体に寄せる体幹トレーニングです。

腕立ての状態で行うのが一般的ですが、ここでは強度を上げるために通常プランクの姿勢で行います。

動作が伴うので、疲れてくると腰が落ちたり、逆に腰を曲げてお尻を持ち上げてしまいがちになります。これは疲労による自然な反応なので、勝手になってしまう場合もあります。しかし、これでは思うように効果を上げていくことができなくなってしまいますので、体を真っ直ぐにすることに最大の意識を払って、休みを与えないようにして頑張ってみましょう。

7.ストレート・プランク with ヒップドロップ

ストレート・プランク with ヒップドロップ

この種目も通常のプランクの姿勢をスタートとしてトレーニングしていきます。

特徴的なのは、ねじれを加えて体幹に刺激を加えることです。ねじれを加えることで雑巾を絞るような複雑な刺激がわき腹や腹横筋に加えられ、これまでとはまた違った反応を得ることができます。

最も大切なポイントもねじり方にあります。上半身(胸の部分は床に対して正対させたまま、腰だけをひねり上げて下半身を倒していくようにします。腰が床に付くまでしっかりとひねります。ただし、柔軟性が乏しい方の場合はあまりひねり過ぎるとわき腹の筋肉を痛める恐れがあるので、最初のうちはじわじわとひねっていき自分ができる可動域を見つけるようにして下さい。

また、勢いをつけてひねることも避けるようにして下さい。

8.スパイダーマン・プランク

スパイダーマン・プランク

スパイダーマンも通常のプランクの姿勢をスタートとして動作を加えていきます。

プランクの姿勢を取ったら、片脚を横に開いて膝を体幹に近づけていくことで、腹横筋や腹斜筋(わき腹)を垂直方向からだけでなく、水平方向からも刺激していきます。

重要なのは、腰の位置を固定して股関節からしっかりと曲げていくことです。できるだけわき腹に膝を近づけるイメージで動作するとやりやすいでしょう。

ご多分に漏れず、スパイダーマンも動作中は腰が落ちないようにできるだけ我慢することが大切です。

9.サイドプランク with リーチ

サイドプランク with リーチ

サイドプランクの姿勢から片手を天井に向かってあげた姿勢がスタートポジションになります。そこから上半身をねじることで、わき腹を軸に体幹を刺激していきます。

注意することは、下半身は固定したまま上半身の動作のみで腰にひねりを入れることです。つまり、動作中に腰は正面に真っ直ぐ向けておくようにします。7種目めの「ストレート・プランク with ヒップドロップ」が下半身にひねりを入れるのとは逆になっていることに注意して下さい。

逆の動作であると同時に横向きで行うため刺激は大きく異なることになります。そのため、「ストレート・プランク with ヒップドロップ」と組み合わせたメニューにすることはとても有効であると言えます。

こちらの記事もおすすめです

このページの先頭へ